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実体験の経験値

つぶやき

ほとんどの場合、学校で教わることって、
「分かった。」と思っても、
「分かったつもり。」だったりします。
忘れ物をした太郎くんを、駅まで自転車で追いかけるお姉さん、
世界の人々の暮らし、
火山の活動とそのしくみ、
英語で道案内…

 

駅まで自転車で追いかけるの、夏だったのでしょうか、冬だったのでしょうか。
平坦な街でしょうか。坂の多い街でしょうか。

 

ベトナムへ旅行に行った時、事前の情報で湿度や気温は予想していました。
でも空港について初めてベトナムを感じたのは「匂い」でした。
バイクがひっきりなしに走る中を歩いて渡った時は生きた心地がしませんでした。

 

桜島の火山灰、みたことありますか。灰っていうから、ハラハラと舞うイメージがあるんじゃないでしょうか。
実際は、黒い砂です。黒い砂が、庭先から洗濯物、クルマ、窓のサッシにまで積もって、
全部がキシキシになります。

 

京都に住んでいた時に、地図とにらめっこする海外の旅行客に話しかけるのが好きでした。
一回はおみやげにキーホルダーをもらったこともあります。

 

さて。

僕は子供の頃から機械や乗り物が大好きで、今も大好きです。

 

おそらくまだ幼稚園の頃、お正月飾りをつけた車を見かけて、
「あれを僕の自転車にもつけてみよう。」
と、おせち料理の中からみつけた鯛の”寿”と書いた飾りをくすねて、
自転車の前カゴに貼り付けて走っていました。

 

そんな風だったので、あっという間にパンクも自分で直せるようになり、
少ないお小遣いで買える限られた部品をつかって自分の自転車を改造したり、
ということをずっとやってきました。

 

高校生の時には父のクルマの部品を勝手に取り替えて、
「頼むから元に戻してくれ。」
と言われたこともありました。

 

免許をとってからは自分のクルマやバイクを分解しては組み、
壊しては直し、という作業はどんどんエスカレートしていき、
西宮や京都でバイクのエンジンが掛からなくなって冷や汗をかいたこともあります。
だいたいは、100円均一に駆け込んで、代用できそうな部品と工具を買って、
応急処置でなんとかなりました。レッカーを呼んだこともありました。

 

そうやって自分で色々と触っていると、
「ここの部品は素人は触らない方がいいだろうな。」
とか、
「これは試運転で近所をたくさん走っておいたほうがいいだろう。」
ということが分かってきます。

 

こんなことは、別にやらなくてもいいことです。好きだからやっていることです。

そもそも、今のクルマやバイクは何もしない状態が、乗り物として最高の状態です。
だってメーカーの専門家がたくさんの時間とお金をかけて作ってますからね。

それに、自分でやらなくたって、お店に頼んだ方が早いし、確実です。
暑い寒い思いもせずに済むし、”あの部品がない!”と、地べたをはいずりまわることだってありません。
結果的に、安く済むことだって多いです。

 

なのに懲りずに、昨日、通勤の原付のタイヤ交換を思いついてやってみました。
自転車やもっと大きなバイクのタイヤ交換もしたことがあったので、余裕だろ、と、
たかを括っていたら、新品のタイヤをパンクさせてしまいました。

 

失敗するたびに、
「あーあ。やっぱりな。頼んだ方がよかったかもな。」
と、思います。プロはやっぱりすごい。ありがたい。

 

けれど、それは最初から頼んでいた場合と、実際に自分でやってみた場合とで、
全然そのありがたみの感じ方が変わってきます。
今はネットで前もって動画や写真で詳しく作業方法を確認することができます。
大体の場合は、
「素人でも簡単にできる。」
なんて書いてます。

それを見ただけで、やっていない人は、
「なあんだ、素人でもできるんだ。」
で、終わっちゃうんだろうと思います。

 

ところが、実際やってみると、僕が不器用なことを差し引いても、
「素人でも簡単にできる。」
が、本当に簡単だったためしはほとんどありません。

何かと、自分でやるとトラブルがおきます。
オイル交換をしようとして床をオイルまみれにしたり、
プラスチックの部品が割れてしまったり、
ネジがなめてしまったり、そういうトラブルが最初のうちは特に、たくさんおきます。

 

その時に、
「あちゃー!!大変や!!」
と思いながら、焦りながらも、その過程を楽しむことが出来るのって、
それは僕が今までたくさんやらかしてしまったあとに何とかなって来たからです。

 

そして失敗したら、何かを必ず得ます。
うまくいった場合は、「うまくできた。」だけですが、
失敗すると、「次はこうした方がいいな。」とか
「この壊れた部品の部分をどうにか修復できないだろうか。」とか、
色々やっているうちに、今度は元々の目的だったところ以外の部分まで、
調べてみたり、今までやったことがなかったこともする機会になったりします。

 

これが、実体験だからこその経験値がたまる過程です。

 

さらに、手がドロドロになったり、服に臭いがついたり、冷たい水で手洗いする羽目にあったりします。
それを綺麗に落とす方法を見つけたり、工夫をしたり、
そういう「めんどくさいこと」が、その人の経験値に上積みされます。
色々なことについて言えるはずです。

YouTubeでもお料理番組でも、
「へー、簡単にできるんだ。」
「すごいな、俺にはできないけど。」
「しょーもな。こんなんやってなんになるん。」
と見ているだけの人と、実際にやってみた人との差はものすごく大きいです。

 

SNSやYouTubeが広まってからさらに加速して色々な情報が簡単に手に入るようになってきて、
僕は、僕みたいに「いらんこと」をするようになる人が増えると思っていました。
やってみる前に、その全体像の見通しが立つ、しかも、映像で、ってすごいことです。

 

けれど実際はどうやら違うみたいで、
動画を見て満足してしまう人が多いようです。
自分にはできない、と、思ってしまう人が多いようです。

 

これって、すごくもったいないな、と、思います。

 

せっかく、動画という分かりやすい説明書が簡単に見られるのだから、
せっかく、クリックするだけで注文できるのだから、
とりあえずやってみたらいいのに。

 

今回僕は、タイヤ交換だけの予定が、結局パンク修理までする羽目にあいました。
けれど、ちゃんとパンク修理の方法もWebでたくさん見つかりました。
それに、子供の頃から自転車のパンク修理もやってたおかげで、
それを思い出して、結果的に、タイヤ交換だけでなくて、
パンク修理の技術もすこし、身につけることができました。
実体験の経験値の上に、実体験の経験値がまたつみかさなりました。

 

 

何でもかんでも自分でやっていたら、時間はいくらあっても足りないけれど、
せめて自分が好きなことや、興味がもてること、仕事にしている分野のことなどは、
「どうせそんなのやったって・・・。」
という前に、自分でもやってみたらいいのにな、と思います。

 

失敗したって、はじめてやるんだから、失敗して当然です。
失敗したことで、必ず、より広く深く、それについて知ることが出来るはずです。
成功しても失敗しても、プラスです。
だけど、何もしないと、失敗すらできないんです。ゼロです。

 

失敗は、チャレンジしてみた人だけの特権。

 

画面越しだけでは得られない、実体験の経験値を、
子供たちにもたくさんかさねてほしいな、と思います。

 

そのためには、大人が自分で動かずに口で言ってるだけじゃだめだよね、って思います。
自戒をこめて。


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